いびきは、放っておくと睡眠時無呼吸症候群という病気を引き起こしてしまうことがあります。
睡眠時無呼吸症候群は、高血圧・動脈硬化・心筋梗塞・脳卒中などのおそろしい病気を招く危険性が高く、早めの対策が必要です。
しかし、いびきに対してそういった危機感を持つ人はあまり多くありません。
いびきのメカニズムや改善方法について環境スペースが解説しましょう。
■いびきが軽視される理由とは
パートナーのいびきがひどくて寝つきが悪い、眠りが浅いといった悩みを抱える人は少なくありません。
でも直接伝えてもあまり真剣に聞いてもらえなかったり、信じてもらえなかったりすることが多い傾向があります。
いびきは本人には聞こえないので「まさか自分が」と思ってしまうのでしょう。
また、具体的な事象があったり数値で表せたりするものでもないので、「大げさじゃない?」と軽く考えられてしまうことも・・・。
では、なぜいびきがうるさく感じられるのか、その理由は振動です。
いびきが発生する仕組みは舌やのどの筋肉が緩むことで気道が狭まり、呼吸の度に共鳴が起こるというものです。
共鳴とはつまり口腔内で振動が起きている状態で、その振動音が口や鼻から外に伝わってきます。
口腔内が金管楽器のような状態だと考えると想像しやすいでしょう。
内部で空気を振動させ、圧をかけることで音を奏でる金管楽器を一晩中耳元で鳴らされたらうるさく感じるのも仕方のないことです。
本人に自覚がない場合にはレコーダーなどで録音し、聞いてもらうといいですよ。
■パートナーのいびきを改善するには
では、パートナーのいびきを改善するにはどうしたらいいのでしょうか?
実はいびきをかく理由は一つではありません。
マットレスや枕といった寝具、飲酒や喫煙が原因であることは有名ですが、ストレスが起因する場合もあります。
いびきを改善するには、考えられる原因を一つずつ検証していくしかありません。
確実な方法ではありますが、パートナーの協力なしには進められないため、まずはいびきの実態を認識してもらい、放置する危険性について話し合う必要があるでしょう。
■お互いのためにできることを考えてみよう
いびきの改善には時間がかかる場合があります。
パートナーはその間もいびきに悩まされることになります。
健康面への影響が大きい場合は、一時的に寝室を分けるなどして物理的な距離を置くことも検討してみてください。
いびきは本人だけでなくパートナーの健康にも影響します。
「うるさい」と言ってしまうと本人が傷つくおそれもあるため、「あなたの健康が心配」といった伝え方をするといいですよ。