現代人は、慢性的な酸素不足であるといわれています。
ストレスの影響で呼吸が浅くなっている人が多く、猫背によって肺が十分に広がらない状態になっていることも原因の一つです。
たっぷり酸素が吸えない人が増えており、さまざまな体の不調につながっていると考えられています。
今回は環境スペーススタッフが、正しい呼吸の仕方を解説しましょう。
■疲れやすい、息切れしやすいのは酸素不足のせい!?
健康状態に問題がないのに、疲れやすかったり、息切れが起こりやすかったりする人が増えています。
夜たっぷり睡眠を取ったのにあくびが止まらない、頭がボーっとして体に力が入らないなどの症状を訴える人も多いようです。
エアコンの効いた室内と暑い外の行き来で自律神経が乱れていることも原因の一つですが、酸素不足によって疲労を感じている人も多くなっています。
緊張している時など、大きなストレスを感じて息が上がってしまった経験はありませんか?
胸の高鳴りとともに、ハアハアと肩で息をするような感覚があったり、上手く息が吸えなくなったりすることもあるでしょう。
緊張している時間が長い現代人は呼吸が浅くなり、慢性的な酸素不足になっている可能性があります。
激しい運動をしていないのに息切れする、特に肉体的な活動をしていないのに疲れているという場合は、酸素不足が原因であるかもしれません。
■現代人は肺が弱い!?姿勢を正して呼吸筋を鍛えよう
スマホの使用は前傾姿勢になりやすいです。
ストレートネックも肩こりなどの不調をもたらしますが、猫背になることによって肺が圧迫され、上手く空気を取り込めず酸欠状態になってしまいます。
横隔膜などの「呼吸筋(こきゅうきん)」は、呼吸する時に肺が膨らんだり縮んだりするのを助ける筋肉です。
この呼吸筋を鍛えることで、弱くなった肺機能を改善できます。
まずは正しい姿勢を保つよう意識し、肺がしっかり酸素を取り込めるようにしましょう。
ヨガでは正しい姿勢とともに深い呼吸を意識することができ、上半身を大きく伸ばすストレッチは肺を正しい位置に戻すのに役立ちます。
■腹式呼吸を基本に!肺の下部まで空気を取り込んで
現代人に多くなりがちな「浅い呼吸」とは、胸のあたりまでしか酸素が取り込めていない状態です。
息を吸った時に肩が上がり、お腹が膨らまないようなら十分に息が吸えていないと考えられます。
まずは胸を大きく開くようにして両腕を左右に伸ばし、肺の下の方まで空気を行き渡らせるイメージで深く息を吸い込みましょう。
息を吸った時にお腹が大きく膨らみ、息を吐き切った時にお腹がぺったんこになる腹式呼吸を意識します。
普段は胸式呼吸になりやすいので、仕事の休憩時間やちょっとした家事の合間に腹式呼吸をしながらストレッチしてみてください。
集中している時、無意識のうちに息を止めてしまう人もいます。
仕事や家事を頑張ったなと思った時こそ、ちょっと手を止めて大きく深呼吸してみてはいかがでしょうか。