6月は梅雨の時期ですね。
カレンダーには祝日がなく、なんとなく気持ちが盛り上がらない…という人も多いのでは?
しかし6月には日本らしい風物詩や行事もあり、海外ではジューン・ブライド(6月の花嫁)は幸せになれるとの言い伝えもあります。
今回は環境スペーススタッフが、日本に伝わる6月の伝統的な行事についてご紹介しましょう。
■衣替えは平安時代から
6月1日は衣替えの日。
多くの学校では、制服が冬服から夏服に変わります。
最近は生徒の判断に任せる学校もあるようですが、環境スペーススタッフが子どもの頃は否応なしに6月1日から夏服でした。
この習わしは意外にも時代が古く、平安時代に中国から伝わったものです。
衣替えは宮中行事であり、かつては「更衣(こうい)」と呼ばれていました。
やがて更衣は宮中で働く女官の役職名になったため、その頃から「衣更え(ころもがえ)」と呼ばれるようになります。
江戸時代には庶民の間でも年に4回の衣替えが行われ、明治時代には新暦の改正によって夏と冬、年2回の衣替えとなりました。
■6月21日は夏至の日
夏至は「一年で最も日が長い日」といわれていますが、正式には6月21日頃から7月7日頃の一定期間を指しています。
立夏と立秋の中間地点であり、梅雨の真っ最中である地域が多いでしょう。
関西では、田植えが終わった頃に「半夏生餅(はんげしょうもち)」を作り、田んぼの神様に供えて豊作を願う風習があります。
ほかにも稲がタコの足のように力強く根付くことを祈願し、タコ料理を食べるそうです。
また、地域によってはサバやうどん、イチジクの味噌田楽を食べるところもあるとか。
みなさんのお住いの地域でも、夏至によく食べられているものを探してみてくださいね。
■夏越の祓で今年前半の節目を迎えよう
一年の締めくくりといえば12月31日の大晦日ですが、実はその年の前半を締めくくる中間地点があるって知っていましたか?
6月30日に行われる「夏越の祓(なごしのはらえ)」は、大晦日(年越の祓)とともにその年の罪や穢れを祓う「大祓」にあたります。
夏越の祓は1月から6月までの前半を無事に過ごせたことに感謝し、下半期も健康に過ごせるよう願う行事です。
スサノオノミコトから心優しき蘇民将来に授けられたという「茅の輪(ちのわ)」をくぐると、罪や穢れを祓うことができるとか。
6月30日は全国各地の神社で茅の輪を設置しています。
それぞれの神社でくぐり方の作法が違うため、体験する際は説明書きなどを確認しましょう。
6月は雨が続いてうんざりするという人も多いですが、静かな雨の音に耳をすませてのんびり過ごすのも良い時間になりますよ。
都会に住んでいる方は、田んぼやあぜ道のある日本の原風景を訪ねてみてはいかがでしょうか。