マリンスポーツが最も楽しい季節になりましたね!
泳いだり、魚を獲ったり、海では多くの子ども達や若者が遊んでいます。
環境スペースのスタッフも海が好きで、夏にはシュノーケリングにも出かけます。
しかし、海には危険な生物も多いので注意が必要です。
美しい見た目から、つい近づいてしまう「カツオノエボシ」もその1つ。
今回は未だ謎が多く、死亡例もある危険性物「カツオノエボシ」について環境スペースのスタッフが調べてみました。
■「カツオノエボシ」は集合体!?クラゲとも違う
電気クラゲの異名を持つ「カツオノエボシ」ですが、正式にはクラゲの仲間ではありません。
浮袋に触手がついたような姿をしていますが、実はそれぞれの部位が別の生き物として存在しています。
どういうことかと言うと、例えば浮袋のように見える部分は1つのヒドロ虫、触手の部分はまた別のヒドロ虫、口や消化器官になるものはさらに別のヒドロ虫です。
複数のヒドロ虫が群れを成し、1つの個体のように見えるのが「カツオノエボシ」と呼ばれています。
始まりは1種類の幼体ですが、成長の過程で別の生物になり、集合体として1つの生き物のようになるのです。
しかし、その成長過程に何が起こっているのか、どうやって群れになるのかは不明だとか…
環境スペースのスタッフは「宇宙人かもしれない」と疑っています。
■絶対触らないで!死亡例も多い
カツオノエボシは、絶対に触れてはいけません。
日本でも太平洋側でよく見られ、海水浴場に打ちあがっていることもあるそうです。
触手に触れると小さな毒針が発射され、炎症や強い痛みを引き起こします。
アナフィラキシーショックの危険性もあり、最悪の場合死に至ることもあります。
すでに死んでいるカツオノエボシでも毒針が発射されるため、打ち上げられて乾燥していても絶対に触らないでくださいね。
また、海の上を漂っていることも多いです。
透明の浮袋や青みがかった触手は海の色に溶け込みやすく、近づくまで気付けません。
浮袋の下は長い触手が垂れ下がっているため、知らず知らずのうちに触れてしまうこともあるでしょう。
■刺されたらどうすれば良い?とにかく冷やす!
カツオノエボシに刺された、触れてしまった場合は、まず触手をタオルや浮き輪などで除去してください。
素手で触るとさらに刺される危険性があります。
患部を海水で洗い流し、袋に入れた氷や冷水で冷やしながら病院へ向かいましょう。
アナフィラキシー症状が出ている場合、処方されていればエピペンを使用してください。
真水で洗ったり、温めたりすると悪化するので注意しましょう。
謎の多いカツオノエボシ。
きれいなガラス細工のようにも見えますが、とにかく危険な生物です。
子どもが触れてしまう事故も起きているので、家族で海へ行く時は気を付けてくださいね。