デザインやデザイナーと聞くとファッションを思い浮かべる人は少なくないでしょう。
デザインはファッション業界のみに留まるものではなく、身近な物に関しても起用されています。
そこで今回は「工業デザイン」についてご紹介します。
日本にも世界的に活躍するデザイナーが多く、タレントとして有名な稲川淳二氏も工業デザイナーです。
どんな世界なのか、環境スペースが解説します。
■工業デザインってなんだろう？
工業意匠またはインダストリアルデザインとも呼ばれる「工業デザイン」とは、生産される工業製品を対象としたデザインを指します。
見た目だけでなく、機能性を持たせてある点が大きな特徴と言えるでしょう。
「そう言われてもピンとこない・・・」と感じた人も多いかもしれません。
具体的には次のような製品が対象です。
◎車やバイク
◎家電
◎スマートフォンやカメラ
◎時計
◎医療機器
◎文房具
これらすべての製品に工業デザインが検討・起用されています。
どれも私たちの生活に欠かせないものばかりですね。
しかも、デザインによって使い勝手が大きく左右されるものばかりだということもわかります。
■有名な工業デザイナー
デザインを考えるのがデザイナーの仕事です。
有名な工業デザイナーを何人かご紹介しましょう。
・山中俊治（やまなかしゅんじ）氏
東京大学工学部産業機械工学科を卒業し、日産自動車デザインセンターを経て独立した山中氏は車や家具、通信機器や義足など仕事の幅が広いのが特徴です。
あのSuica改札機も山中氏のデザインによるものです。
・深澤直人（ふかさわなおと）氏
多摩美術大学プロダクトデザイン学科を卒業し、セイコーエプソンを経て独立しました。
デザイン性の高さから話題となったauブランドの携帯電話「INFOBAR」は深澤氏の代表作です。
・奥山清行（おくやまきよゆき）氏
ゼネラルモーターズ、ポルシェ、ピニンファリーナなどで要職を歴任した後、自身のブランドを立ち上げ、開発から販売まで行うマルチな才能の持ち主です。
車、バイク、鉄道、船舶、建築、ロボットなど幅広いデザインを得意としています。
代表作は新幹線E6系電車やフェラーリ・エンツォフェラーリ、ドゥカティなど。
・ジョナサン・アイヴ（Jony Ive）氏
Appleの元最高デザイン責任者であるジョナサン・アイヴ氏。
Apple製品の極限までムダを削ぎ落したデザインは、その機能性とともに絶賛されました。
シンプルさを重視するデザインは多くのデザイナーに影響を与えています。
代表作はiphone、iMac、macbookなど。
今回は工業デザインについてご紹介しました。
普段なかなか触れることのない工業デザインですが、実は私たちの生活に欠かせない存在です。
何気なく手にしている文房具やスマートフォンについて、そのデザインの奥深さを感じてみるのも楽しいですよ。
